
データ・ソリューション事業を展開する株式会社NXワンビシアーカイブズは、浜松市博物館と国立大学法人 静岡大学 情報学部 村野正景研究室・莊司慶行研究室との連携で、博物館図録を「再活用」する取り組みを始めた。
その最初の取り組みとして、生成AIを活用して図録に興味をもってもらうための対話型アプリ「はまはくAI」を開発し、8月31日(日)に愛知県新城市で開催される「戦国博覧会」の「戦国寺子屋(ワークショップ)」で披露目する。
図録に込められた知見や魅力を広く届ける
博物館が開催する展覧会は、各館の学芸員が膨大な研究や地域の資料調査を積み重ねて作り上げている。しかし、こうした展覧会の出品物や内容に触れる機会は、会期終了とともに失われてしまう。
展覧会の内容を掲載する唯一の貴重な記録媒体が図録。ところが、図録は各博物館や展覧会実行委員会が独自に刊行するため、一般書店では入手しづらく、多くが紙媒体であることから、限られた人々にしか届かないのが現状だ。
「はまはくAI」は、こうした図録を誰もがアクセスしやすい情報資源として活用することをめざしている。図録に込められた知見や魅力を広く届けることで、その価値を最大限に引き出し、図録に対する親しみや関心を高めるのが目的。
(坂土直隆)